釣りをきっかけに?まさかの展開で「うつわソムリエ」になってみた(②後編)

料理・酒
「知る・愉しむ~日本の器」ホームページより
釣りをきっかけに?まさかの展開で「うつわソムリエ」になってみた(①前編)
またまた「釣り」から思わぬ展開に 以前書いたように、釣りを始めたことで、そこから色々な新しいことをこの歳になって初めて経験することになった。釣り⇒船舶1級免許⇒料理教室⇒ワイン教室⇒リゾートクラブ会員、と。そして次は、ヒョンなことから「うつ...

「うつわソムリエ」として学ぶ内容は?

講座の具体的なカリキュラムの内容は、写真がふんだんに載っているテキストに沿って、以下のような内容を順番に学んでいく。

きれいな写真がたくさん載っているテキスト

テキストの内部

1回目:うつわの基礎を学ぶ(用語、文様、工法、形、種類などを体系的に知る)

2回目:うつわの産地を学ぶ(歴史や特色を知ることで何焼なのか予測できるようになる)

3回目:「うつわの力」の引き出し方を学ぶ(料理を美味しそうに見せる工夫など)

テキストの写真と実物の器を見ながらの講義

テキストに載っている写真の他に、講義を受ける机の上にはたくさんの陶器の実物が並んでいて、実際にそれを見て、手に取って、「これが〇〇焼なのか」と確認しながら学べる。

おかげで信楽焼や備前焼、常滑焼などの特徴のあるものは大体分かるようになった。しかし、美濃焼などは多様なので分かりづらいが、出回っている数量的には一番多いので、ワインでいえば「カベルネ・ソービヴィニヨン」血液型でいえばA型みたいなものだ。なので、とりあえず「A型じゃない?」と言っとけば3人に1は当たるのと同じで、何焼か分からない時は「これは美濃焼かなぁ・・・」と呟いておけば3回に1回は当たる、ハズだ。それで「ソムリエ」といえるのかどうかは分からないが・・・

そして、すべての講義の最後には、講義で使われた器の中からいくつか自分で選んで、和菓子の盛り付けを実践してみる。そして常滑焼の急須で淹れたお茶でいただく、という実技検定?がある。

自分でコーディネイトした和菓子とお茶

コンビニ弁当が全く別の印象に!?

講義の中で一番印象深かったのは、私もコロナ禍以降よくお世話になるコンビニ弁当を、ちゃんとした器に盛り付けした写真を見せられた時だ。器と盛り付けでここまで印象が変わるのか!?と驚いた。これなら日常生活の中で私でもできそうだ。毎回やるのは洗い物が面倒くさそうだけど・・・

このコンビニ弁当が・・・

器を変えるとこうなる!

うつわソムリエになると、何ができるようになるのか?

では、「うつわソムリエ」になったら、一体何ができるのか? 一般社団法人「知る・愉しむ~日本の器」のホームページにはこう書かれている。

『うつわソムリエは、うつわ選びの「いろは」を学び、その扉を開けるスタートラインとなる資格です。日本の器を知ることで美意識を育み、愉しみながら毎日の食卓を整えることが「作り手」と「使い手」を繋ぎ、日本の伝統工芸を守り伝えていけることと願っています。』

つまり、「うつわソムリエ」が正式な資格として何かにすぐ使えるというものではない、ということなんだろう。これは、他の多くの資格でも実は同じだろう。例えば、ワインソムリエの資格を取っても、それだけですぐ仕事になるわけではない。まずは自分のスキルを磨いて、それが世の中に認められて、その結果、いろいろな形で世に出ていくというプロセスを経ることになるはずだ。そもそも私は、「うつわソムリエ」で食っていこうと思って取得したわけでもないし・・・

ホームページより

ただ、私の実感としては、講座を受講して、テキストの写真やビデオで色々な産地の焼き物を比較しながら見たことで、多少は何焼なのか分かるようになった(ワインは相変わらずよく分からないけど・・・)。すると、店で食事をしていても、ついつい自然に「これは何焼だろう?」と器の底を覗いて銘を確認してみたり、店の人と「これは美濃焼ですかね?」「いえ、有田焼です!」などというやり取りをするようになった。(3回のうち2回はハズレるので・・・)

また、浅草の「かっぱ橋道具街」に行って器を物色し、ソムリエらしく?定員さんとあれこれ会話して実戦力を培ったりもした。そして、そこで買った器で、早速、スーパーの総菜を盛り付けして食べたりした。

かっぱ橋道具街で物色してきた器

こんな風に、日常生活の中で少しづつ器に対する関心が高まり、興味が深まっていく。釣りを始めると、それまで何の関心もなかった普通の漁港を、釣り場として興味津々で見るようになったのと同じように。

「うつわソムリエ」自体がまだまだ出来たての新しい制度?なので、これから徐々に会員数も増え、それに伴って活動内容も変わっていくのだろう。その中で私は会員ナンバー1桁台の7番だ!(笑)

そして、「陶器(トウキ)」は、偶然にも、私の生業である「投機(投資)」と通ずる。もしかしてこれも運命か??

アラ還になって、残りの人生であと何回夕食を食べれるかと考えると、一食一食を大事にしなければ、と思う。これからは「うつわソムリエ」として「一食入魂」だ!

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