「見たくないもの」は見なくていい。チャンネルを変えればいいだけ。人生もテレビも

総帥の独り言

出勤前にテレビのニュースを見ていると、朝から気が滅入るような内容が多い。事件、事故、災害、不正、不祥事、フリン、などなど、明るく楽しい話題より、圧倒的に暗い話題の方が多い。

それらの中でも「どうしてもその話だけは見たくない!」と思わずチャンネルを変えてしまうような話題もある。

イケナイことをしながらシャアシャアとテレビに出ている芸能人が映った時

まさか当選するとは思わなかった政治家が勝って万歳三唱している姿が映った時

人によって見たくない話題は様々だろうが、そんな時はチャンネルを変えて別の番組を見れば、数秒で頭の中から消えて、新しい番組の世界がすぐに頭の中を支配する。見てないものは存在しないのと同じ。そいつのことなどすぐに忘れて、自分の人生とはかかわりのない存在となる。

仕事でも同じではないか。

業績不振にパワハラ、セクハラ、メンタル社員・・・と何かと暗い話が多い。対価をもらって働いている以上、当然なのかもしれないが、圧倒的に楽しい話より辛い話の方が多い。

歳を重ねるにつれ、公私ともに関係する人間の数が増えるので、それに伴って、遭遇するツライ出来事の数も増える。プライベートでは、親兄弟の介護や病気、子供の就職や結婚問題、などなど。仕事でも部下の数が増えれば、そのそれぞれが同じようにプライベートでの問題を抱えているので、合計数は何倍にも跳ね上がる。

その中でも、どうしても我慢できないことが起こった時は、テレビと同じで「人生のチャンネル」を変えればよい。サラリーマンなら転職するとか、夫婦なら離婚して別の相手を探すとか。

もちろんテレビのチャンネルほど簡単には切り替わらないだろうが、時間はかかっても、日常で接することがなくなった世界のことはいずれ忘れて行く。そして自分の世界の中には存在しなくなる。何かのきっかけでたまに思い出すことはあっても、自分の日々の世界を支配する存在ではなくなる。

人事異動や転職のタイミングで今の仕事関係の書類を整理すると、それまではとても大切に思えて机の奥深くに大事に保管していた重要書類?も、次の仕事に関係ないものは一瞬でただのゴミと化し、シュレッダーに直行となる。

世の中では毎日、辛いこと、悲しいこと、可哀想なこと、がたくさん起こっている。それらのことを知らなければ、自分にとっては起こっていないこと、存在しないことと同じだ。

自分が何とかしてあげることができることはしてやればよい。しかし、自分だけではどうしようもないこと、それらを何とかしようとやってみて、逆に自分のほうが疲弊し、耐えられなくなった時、そんな時は思い切って「人生のチャンネル」を変えて、「別の番組」を見ながらしばらく過ごしてみるのもいいではないか。

たとえ実際にはチャンネルを変えることは難しくても、自分の今の境遇は、数ある番組の中の一つであって、「いざとなれば別の番組に変えることができるのだ」と思うことで、少しはツライ気持ちが和らげばよい。

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