ハマショー

総帥の独り言

ハマショーが好きだ。「好き」というレベルではなく「信者」の次元かもしれない(多くのハマショー・ファンも同じだと思うが)。

「ハマショー」とはもちろん「浜田省吾」のことである。少なくとも関西ではそう呼ぶ。

学生時代に友人から聞かされた「J.BOY」や「MONEY」に衝撃を受け、あっという間にハマった。そして周りの友人たちに布教して回った。皆、同じようにすぐにハマる。強烈な感染力だ。

時はバブル真っ盛りのイケイケの時代。免許取り立ての大学の同期が、パパに買ってもらった新車のソアラで普通にテニサーに来る。そんな時代に、やや世の中に背を向けた感じのあの曲たちが凄まじい伝播力で受け入れられたことが不思議ではある。

当時の仲間が集まると、40才になっても50才になっても、カラオケで「J.BOY」を皆で絶叫する。2時間ずっとハマショーの曲だけを皆で順番に歌うという「ハマショー縛り」がデフォルトである。たまに1~2曲、尾崎が入るとブーイングが飛ぶ。

3人兄弟の長男である私には上の兄弟がいないので、勝手にハマショーのことを年の離れた兄貴として慕ってきた。人生の少し先を歩いてる先輩として、不器用に、やや不格好に、それでも着実に、自分の人生を貫いていく後姿をずっと追いかけてきた。

先日、5年ぶり?にコンサートに行ってきた。ハマショーは多分72才のはず! その72才が3時間を超えるステージで、ずっと立ちっぱなしで、昔と変わらぬ声量で、最後まで歌い、走り続けた。

72才の兄貴が楽しそうにギターを弾いてる姿を見ながら涙があふれた。「まだまだ自分も頑張らねば!」と強く思った。「何を50代で老成しているんだ!」「兄貴はまだあんなに頑張っているのに!」。自分を恥じ、やる気をもらった。「もう一度、孤独に火をつけて!」

遠目に見た兄貴のあの姿を一生忘れないだろう。

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