今年も浜省兄貴の同窓会?に出席することができた。バンドも観客も、着実に一つ歳を重ねたことを実感しつつ・・・

BAR HAMA-SHOW

「まあ、腰かけてくださいな」

オープニングの数曲を終えたところで、ステージ上から浜省兄貴が観客に促す。

「座る」ではなく、「腰かける」というお爺さん言葉?を兄貴が発したことに驚きつつ、こちらも調子を合わせて、「では、お言葉に甘えて」と呟きながら早々に座席に座る。まるで老人どうしの縁側での会話のようだが、ここはれっきとしたロックコンサートの会場だ。

1年半ぶりのコンサートへ

1年半ぶりに浜省兄貴のコンサートに当選し、仕事を終えてすぐ、渋谷のNHKホールに向かった。ここは3600人ほどで満席になるこじんまりとした会場で、アリーナのような巨大会場と違いステージとの距離感も近く、アットホームな雰囲気のコンサートになる。

NHKホールでアットホームに

私は1階席の20列目だったので、肉眼でもステージ上の動きが見え、兄貴が近く感じる。

逆に、ステージが小さいので、スクリーンも小さく、照明も少ない。もちろんセンターステージもない。

アットホームな同窓会のような感覚

そんなアットホームは会場で、ステージ上の兄貴を含めたバンドメンバーが70歳前後、観客席にいる客の中心層は50代~60代。だから、「みんな、今回もまた元気に無事、集まれてよかったね!」というOBの同窓会のような感覚だ。毎回、少しずつ出席できる仲間が減っていくなかで、今回も集まれたことに感謝するという敬老会?に近い感覚か。

ステージ上の兄貴は総白髪のロン毛で、町史寛二は金髪、そして他のバンドメンバーは黒系が多い。でも、素でやるとたぶんみんな白髪になるだろうから、それではおじいちゃん集団になっちゃう。だから兄貴以外は白髪にしないのだろうか。

1年ぶりに浜省兄貴に会ってきた。オレも将来、白髪のロン毛にしようと思った
ちょうど1年ぶりに、私が勝手に兄貴と慕う「浜田省吾」のチャリティコンサートに行ってきた。(1年前の様子はコチラ↓) 浜省は1952年12月29日生まれなので現在72歳だ。相棒の町支寛二はさらに半年早い1952年5月5日生まれで同じく72歳。...

バンドにも微妙に変化が?

アンコールを入れて3時間強というのは今までと同じだが、中身はだいぶ変わった。バラードなどのスローテンポな曲が半分ぐらい占めていて、4曲連続バラードというのもあった。曲の合間のしゃべくりの回数が増え、時間も長い。兄貴の声と体力を温存するための構成だろう。それでも声は少し辛そうだった。

兄貴の声の心配だけでなく、バンドの年齢の心配もあった。「片思い」でシンセサイザー?のテンポが微妙にずれているような気がした。アップテンポの曲の時は勢いでごまかせるのかもしれないが、静かなスローバラードでは微妙な違いが分かる。バンドの皆さんも70歳近いから、指の動きが衰えるのも無理ないけど・・・

バンドだけでなく自分の体にも変化が・・・

コンサートの冒頭から、いつものように立ち上がって、兄貴と一緒に絶叫し続けようとした。ところが、

  • 強度の眼瞼下垂で照明の光が長い尾を引き、ステージがはっきり見えない
  • 声を張り上げると、すぐムセる
  • ずっと立っていると脊柱管狭窄症で右足が痛い
  • 歌詞が思い出せず一緒に歌えない。前はカラオケでも歌詞など見なくても全部歌えたのに
  • 涙腺が弱くなって?バラードでなく「J.BOY」や「MONEY」でも、なぜか涙が出てくる
  • 絶叫したので翌日は喉がガラガラで声が出ない

明らかにこれまでとは違う自分の体の変化に驚き、還暦を過ぎるとこうも不自由になるものか、と実感した。浜省コンサート恒例の「年齢調査コーナー」でも、初めて「60代」のところで手を挙げることになってしまった。

これまでの「兄貴がいつまでもつのか?」という心配よりも、「自分がいつまでもつのか?」の方が心配になってきた。実際、いつも一緒に来ていた親友が、今回は隣にいない。

これぞプロの仕事!

声が出にくくなっても、体のあちこちにガタがきても、日頃の鍛錬と、プロとしての凛とした精神で、それらを乗り越えていく。そんな姿勢を73歳の兄貴に感じた。

私は少し絶叫しただけで翌日は声も出ないのに、兄貴は2日連続で3時間歌うのだ。そして、曲間の「しゃべくりコーナー」では言葉に詰まることはあっても、歌詞は決して忘れない。これがプロの仕事だ、と改めて痛感させられた。

大晦日に「紅白歌合戦」を見て、あらためて浜省兄貴のスゴさを認識した
松も取れたこのタイミングで「紅白歌合戦」の話題はやや旧聞に属するかもしれないが、年末に久しぶりに紅白を見て感じたことがあるので、書く。直接、浜省兄貴とは関係はないが・・・ 63歳の松田聖子の「青い珊瑚礁」を聴いて・・・ 今回の紅白では、大ト...

「どこでピリオドを打つのか?」

休憩時間に流れていた「ピリオド・オブ・ブルー」という曲の中に出てきた

「迷いながら探してる。どこでピリオドを打つのか?」

という歌詞がとても意味深に聞こえた。

恐らく、私が感じたような、老いによる自分自身やバンドのパフォーマンスの低下を、一番許せないのは兄貴自身だろう。細部にまでこだわり抜き、完璧を追求し続け、長い時間をかけて独自の世界を築き上げてきた、根っからのプロだから。

「ピリオドは、そう遠くないのかもしれないな」

会場を後にして、渋谷公会堂を見つつ家路についたとき、ふと、そんな気がした。

帰り道の渋谷公会堂の前で・・・

「BAR HAMA-SHOW」開店!〜オリジナルカクテル「ベッド de ドンペリニヨン」を飲みながら浜省談義はいかが?〜
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