またまた「釣り」から思わぬ展開に
以前書いたように、釣りを始めたことで、そこから色々な新しいことをこの歳になって初めて経験することになった。釣り⇒船舶1級免許⇒料理教室⇒ワイン教室⇒リゾートクラブ会員、と。そして次は、ヒョンなことから「うつわソムリエ」になった。
月に何度か行く「赤坂四川飯店」でのランチ帰りに、たまたま同じビルの入口に置かれていた「うつわソムリエ」のパンフレットが目に付いた。
もともと和食器やグラス類は好きで、家の近所に陶器市が来るときは必ず見に行き、少しづつ集めたりしていた。しかし、陶器に関する知識は何もなく、見ていてもそれが何焼きなのか全然分からない。だから陶器のことを体系的に、しかも簡単に学べるならいいなと思い、仕事場に戻るなり、すぐパンフレットに書かれている資格取得講座を申し込んだ。
器のソムリエがあるなんて全く知らなかったし、そもそもその資格を取ったらどうなるのか?など深く考えず、3回の講義を受講するだけでいいという手軽さから、とにかく申し込んでみた。そして3週間後には晴れて「うつわソムリエ」となったのだ!
「ワインソムリエ」にはなれなかったが、「うつわソムリエ」になってみた
以前、ワインスクールに少しだけ通ってワインの世界の奥深さを改めて認識し、「これは自分には無理だな・・・」と早々に退散した。今回の「うつわ」の世界も、茶器に代表されるようにとても奥深い世界であるのは同じだ。そんな「うつわの世界」をわずか3回の講義で全て習得することは勿論できないが、深淵なる世界の入口ぐらいは覗けたし、自分もその世界にこれからどっぷりハマってみたいと感じた。そこがワインの時との違いだろう。
「うつわソムリエ」とは??
では、「うつわソムリエ」とは一体どんなものなのか?
一般社団法人「知る・愉しむ~日本の器」が今年から始めた「うつわソムリエ講座」を受講し、修了検定に合格した者を「うつわソムリエ」として認定する民間資格だそうだ。認定された者は、希望すればディプロマ(資格取得証明書)と「うつわソムリエピンバッジ」が発行される。
具体的には、1コマ2.5時間の講座を3回受講し(合計7.5時間)、全講座終了後、修了検定を受験し、それに合格すれば晴れて「うつわソムリエ」となる。
修了検定は、実技などはなく全てペーパーテストである(厳密には紙ではなく、電子媒体だが)。30分で100問のうち80問以上正解すれば合格なのだが、これが意外と?難しい。内容が難しいというよりも問題数の割に時間が30分と短くて、WEBテストのコツをつかむまで時間切れになる。ちなみにこの修了検定、オンラインで自宅で受験するので、何を見ても、誰に聞いても構わない。そして合格水準に達するまで何度でも挑戦できる。だから実力を「判定」するというより、最低限必要な知識をここで「覚える」ことを目的としているのだろう。
そして合格後、希望者には「修了会席」なるものがあり、器にこだわりのある高級料亭で料理と器を愛でながら、修了証書とディプロマが授与される。私の時は「銀座いしづか」で開催され、店主の石塚さんや他の合格者と一緒に記念撮影をした。他にも、歴代首相が必ず通ったという赤坂の名店「口悦」で開催することもあるそうだ。
さらにうつわソムリエとなった後も、「うつわソムリエ」コミュニティなるものがあって、いろいろなイベントや産地見学会、展示会や陶器市見学、器に凝った料亭での食事会などに参加できるそうだ。私はまだ参加したことはないが・・・
資格取得にかかる費用は、講義の受講料で55,000円、別途、希望者はディプロマ申請料が11,000円かかる。任意参加の修了会席は実費払いとなる(2~3万円程度)。セレブのハイソな趣味なので?全般に価格はややお高めか。
講義は週1回や月1回、逆に1日で全ての講義を受講できるコースなど、いろいろあるので自分の都合に合わせて選びやすい。私は週1回、平日の18:30からのコースを仕事帰りに受講した。そして驚いたのは、講義は生徒の私一人に対し、講師が二人もいたことだ! たまたま他の受講生がいないコマだったのかもしれないが、「マンツーマン指導」どころか「2対1の徹底指導」なのである。
場所は赤坂の雑居ビルの一室。しかし、ただの雑居ビルではなく、あの陳建民氏の「赤坂四川飯店」が入っているビルだ。さらに、現在では自民党唯一の派閥となった麻生派の「志公会」の事務所もあるので侮れない。
次回、カリキュラムの内容等の詳細を。
(②後編)に続く・・・