いろいろやって、結局、庭キャンにたどり着いた ~庭キャンのメリットベスト5~

キャンプ

手軽に始められる「庭キャン」や「ベラキャン(ベランダキャンプ)」から始めて、そこから徐々に本格的なキャンプに展開していく人も多いと思うが、私の場合はその真逆だ。いろいろなキャンプをやってきて、結果的に今は「やっぱり庭キャンが一番いい!」ということにたどり着いた。

私の場合、まずは子供たちが小学生ぐらいまでの「家族の季節」には「ファミキャン(ファミリーキャンプ)」からソロリとスタートした。そして「(なんちゃって)キャンピングカー」まで揃えた頃には子供たちが中学生になって「家族の季節」は終了し、家族は誰もキャンプに付き合ってくれなくなる。仕方なくオジサン同士で「グルキャン(グループキャンプ)」を何度かやってみたりもした。

そしてコロナ禍もあり、グループから「ソロキャン」にシフトし、そこではキャンプの目的が、一人で焚火を眺めながら酒を飲むことへと変化していった。さらにその派生として「釣りキャン」や「釣りゴルキャン」も何度かやってみた。そして現在は、ほぼ「庭キャン」に行きついている。

このように、「ファミキャン」⇒「キャンピングカー」⇒「グルキャン」⇒「ソロキャン」⇒「釣り(ゴル)キャン」と経て「庭キャン」ヘと、いろいろ試行錯誤を繰り返しながら辿り着いた。

ソロストーブの発見が庭キャンを可能に!

庭キャンに辿り着いたのは「ソロストーブ」の存在を知ったことが大きい。この「ソロストーブ」というのは、「二次燃焼」(通称:ニジネン)という仕組みを持つ焚火台のことだ。一度出た煙(一次燃焼)をもう一度燃やして(二次燃焼)、最終的に出る煙の量が減る、という仕組みだ。例えると、排気ガスをもう一度循環させてタービンを加給するという、クルマで言うところのターボチャージャーのようなものか。これを試したところ、完全にはなくならないが、確かに煙が減り、それに伴って匂いも少ない気がする。

ソロストーブの二次燃焼

これまでは庭で焚き火をしたくてもご近所との関係で憚られるので、やむなくキャンプ場まで行って、そこで心置きなく大量の炎と煙を巻き上げていた。しかし煙が出ないとなると、焚火をするためだけに遠くて混んでいて高いキャンプ場までわざわざ出かけなくてもいいんじゃない?となった。

庭キャンのメリットベスト5

そして実際に庭キャンをやってみて、改めて色々とメリットが多いと感じるが、その中でも私が感じる庭キャンのメリットベスト5は以下の通り。

1.わざわざ出かけなくてよい

何といって思いついた時にすぐに実行できるのが最大のメリット。何週間も前から予約を取って、直前まで天候を気にしながらキャンセルしようかどうか悩む必要がない。週末に天気がよくて風もなければ、夕方からパッと始められる。また、これぐらいの年齢になると、当日、急に体調がすぐれず、とてもテントやクルマの中で寝たりできない日もあるが、急な体調変化も気にしなくてよい。やめればいいだけなので。そして当然、時間とお金をかけて遠くまで行く必要がない。

2.専用のトイレや炊事場、そして風呂がある

最近のキャンプ場は設備がかなり充実しているが、それでもトイレや炊事場は共有で、少し離れた場所まで行かねばならない所がほとんどだろう。若い頃はさして気にならなかったが、夜中にトイレに行く頻度が高い年齢になると、これはかなりの精神的負担である。なので、庭から家に入ればすぐ専用のトイレも炊事場も、そして風呂もあるのはありがたい。そして虫などもおらず、何よりキレイである。

3.夜はグランピングのようにベッドで眠れる

私の場合は、庭にテントを張って寝る、というところまではせず、日付が変わる頃まで延々と焚火をやって、そこから煙の匂いを落とすためゆっくり風呂に入って、そして自分の部屋のベッドで眠る、という庭キャンスタイルだ。グランピングに行かなくとも自宅の快適なベッドでグッスリ眠れる。還暦近くなると寒暖の差が激しくて床が硬いテントや車中泊は段々つらくなるので、無理せず素直にベッドで眠れるのがいい。

4.周囲の雑音がなく自分の時間に没入できる

キャンプ場でソロキャンパーにとっての大敵?であるファミキャンやグルキャンの騒音がない。夜は家人もご近所も誰も庭に出てこないので、一人で焚き火を眺めながら酒を飲み、自分だけの世界に没入できる。

5.時間の制約がない

キャンプ場では大体22時には消灯時間となり、焚火もそれまでに消火しなければならない。しかし、庭であれば、日付が変わっても、飽きるまで何時まででも焚火ができる。もちろん騒音など立てずに静かに一人で過ごしているのだから。翌朝も10時のチェックアウトまでに片付けねば!というように追い立てられることもない。土曜の夜に焚火をしたら翌日の日曜の夜までにゆっくり片づければいい。さらに、タープを常設にしてあれば、そもそも片づける必要すらない。

常設タープの中に焚火台も常設に

唯一のデメリットはやはり焚火

このようにメリットばかりの庭キャンだが、唯一のデメリットは、やはり焚火をする際にはご近所に気を遣うということだろう。ソロストーブでも煙や匂いは完全にゼロにはならない。特に炎が安定するまでは煙が多く出る。だから、夜、皆さんが雨戸を閉め、洗濯物もない状態を確認してから始めるが、それでもやはりご近所は気になる。なので、いずれ「ソロストーブ」よりさらに進化した無煙焚火台なるものが開発されることを切に願う。

それまでは、そもそも私は年に10回もキャンプに行かないので、庭キャンをするのも数か月に1度ぐらいなので、ご近所さんも大目に見て頂けないだろうか・・・

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