船舶1級免許を取ってみた②海図・天気図編

釣り

翌週の2日間は早くも1級クラスになる。丸2日間、朝9時から夕方5時頃までずっと座学のみで実技は全くない。座学の内容は、2級にはなかった海図や天気図などがメインで加わる。

講習では実際に海図の上に三角定規とコンパスで航路等を書き込んでいく。ここで苦労する人もいるようで1級を難しい印象にしているが、基本を理解すればパターンは3つぐらいしかないのですぐに慣れる。

試験そのものはむしろ2級より範囲も狭く、問題数も14問だけ!なのでむしろ1級の方が簡単かもしれない。因みに、1級の試験には2級の範囲は出ないので、2級の内容を全部忘れてしまっていても大丈夫だ。回答方式も2級と同じく全て4択問題(海図の問題も、最終的には選択肢の中から最も近そうなものを選ぶ選択問題である)。

 

試験範囲は「上級運航Ⅰ(航海・気象・海難等)」8問、「上級運航Ⅱ(エンジン等の機関)」6問の計14問。このうち65%の10問以上正解すれば合格なのだが、「上級運航Ⅰ」「上級運航Ⅱ」それぞれで最低半分の4問と3問は正解しなければならない。つまりⅠで8問全て正解し、Ⅱで2問正解して合計10問の正解、ではダメということ。また、Ⅰの8問の中身は、海図3問、天気2問、海難1問、その他2問となっており、海図が1問も解けないと、あと1問しか間違えられないのでやや苦しくなる。

 

受験テクニックとして、先に海図以外の11問をさっさと片付けてしまい、残りの時間でゆっくり海図に取り組む、という作戦がいいようだ(試験官もそう言ってました!)。因みに試験時間は70分あるが、海図以外の11問の文章問題は15分もあれば終わるので(覚えていないものは考えてもどうしようもないので)、残り55分かけて3問の海図をやればいいので時間はたっぷりある。

さらにさらに、海図3問のうち最後の1問は海流など複雑な問題なので、これは最初からあきらめて終了間際に4択の中からエイや!で選べばいい、とこれも試験官が言っていた。実際、2日間の講習の中では、この問題の解き方は、時間の関係なのか、教えても理解できないということなのか、教えてもらうことさえなかった。

 

スクール全体を通じて、実技が圧倒的に少なく、座学がほとんどなので、これで公的には世界中どこまでも行けることになるのだが、実際は実技を習った港の外にでるのすら怖い・・・クルマの教習所と比べても学科ばかりなのに受講料が約15万円は高いと思う。どこにそんなコストがかかっているのか不思議だ?

 

1級の試験が終わっても2級と同様に合格通知はなく、3日たっても連絡がなければ「合格」ということのようなので、しばらくは実感がない。1か月ほどして免許が郵送されてきて、やっとここで「船長」になったことを実感!

 

船舶1級免許を取ってみた③驚き編』に続く

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