春は昇進・昇格・異動の季節である。勤め人にとっては憎愛悲喜こもごも。
先日、久しぶりに新入社員の入社式に出た。コロナ禍が終わり、何年振りかの集合形式での入社式だ。目の前に集まった若人たちに30数年前の自分の姿が重なる。
しかし、今年入社した新人たちは、大学生活4年間丸々がコロナ禍と重なった代だそうで、入学式や新歓コンパ、サークル活動などもなかった世代。大学生活全部がバブル期だった我々の世代とはまるで別の学生生活を送ってきたのだろう。
しかし、確かなのは、この新入社員たちの中から20年後、30年後、役員になる人がいて、さらにその中から社長になる人がいるのだ。今はそれが誰か分からないからみんな等しく頑張ろうとしている。
一般的な大企業では、社長の下に役員が十数人いて、さらにその一人の役員の下に部長が十数人いるというようなケースも多い。役員が10人だとしても社長になれるのはそのうちの一人だけなので確率は10%だ。部長から役員になれるのも10人のうち一人なので、部長までなってもそこから社長になる確率は1%しかない。
因みに、北斗神拳の継承者を決めるに際して、ラオウとケンシロウが壮絶な闘いを繰り広げ、他にもトキやジャギという兄弟子たちがいる中で、最終的に一番年下のケンシロウが選ばれた。熾烈を極める継承者争いが描かれ、「さすが北斗神拳の継承者になるのは大変だなぁ。真に選ばれし人間だけがなれるんだな」と感じる。
しかし冷静に見ると、継承者争いをしているのは「ラオウ」「トキ」「ジャギ」「ケンシロウ」のわずか4人だけで、継承者になれる確率は25%もある!一方、サラリーマン役員の場合は社長の座を継承できる確率は10%しかない。部長に至ってはわずか1%で、ケンシロウの25%より圧倒的に狭き門である。
サラリーマンより、北斗神拳の継承者を目指した方がよかったかなぁ・・・