(タイトルの意味が分からない人はまずはコチラを。投資の話は全く出てこないけど・・・)いろいろやって、結局、庭キャンにたどり着いた ~庭キャンのメリットベスト5~ – ベストヒルズ倶楽部 (best-hills.com)
「グローバル株式インデックス」への「ドルコスト平均」投資に勝つのは至難の業
さて、投資の話である。
公私ともに20年ほど株の運用をやった私の結論。それが「グローバル株式インデックスへのドルコスト平均投資に勝つのは至難の業だ」。前回、書いた通り、個人で短期のインデックス「投機」でドタバタ運用を続けても、結局、相場で全部スッてしまった。それとは別に、少額ではあるが会社の給料から積立投資を半強制的にやらされていた。こちらは金額も小さいので、勝っても負けてもシレているので、何年間も一切触らず淡々と買い続け、ほったらかしていた。
ところがその「ほったらかし投資」のパフォーマンスに、仕事でやってるファンドのパフォーマンスが勝てないのだ! 毎日毎日、朝から晩まで相場のことを考え、多くの優秀なアナリストたちに囲まれながら心血を注いで運用したものより、何もしない「ほったらかし」の方が勝るのだ・・・
それはナゼなのか!? 答えは2つ。
1つは「インデックス買い」、2つめは「ドルコスト平均法」だ。この2つが組み合わることで、やり続ければ人間の力を超えるパフォーマンスを生み出すのだ。
「インデックス」とは「アクティブ運用者」による「価格適正化」が究極に行われた結果
まずは「インデックス」について。言うまでもなくインデックスとは、日経平均やTOPIX、S&P500などの株価指数のことである。株式投資の基本は、一言で言えば、「割安な株を買って、割高な株を売る」に尽きる。とても簡単なルールだ。では、「割」安、「割」高、とは一体、何に対して割安、割高なのか? 定価のある商品ならば、その定価より安ければ「割安」、高ければ「割高」という比較すべき基準がハッキリとしている。一方、株価に「定価」のようなものは当然ながら存在せず、いくらなら安くて、いくらなら高いのか、が分からないからややこしい。
その「定価」に相当するものが「企業価値」と呼ばれるもので、これを少しでも正確に算出するために、世のアナリストやファンドマネージャーたちが、日々、大変な労力を投入している。
現在の財務データの分析はもとより、そこに将来予測を加えて、企業が長期間のうちに稼ぎ出すであろうキャッシュフローの総額を予測し、その現在価値を「企業価値」として算出したうえで、現在の株価と比較する、という何のことかチンプンカンプンであろう作業を、世界中の「アクティブ運用者」たちが必死で行っているのだ。「自分だけは正しい株価が分かる!」と信じて。
その結果、彼らに「割高」と判断された株は売られて安くなり、「割安」な株は買われて高くなる、という価格修正が市場全体で日々行われ、市場はどんどん「正しい(と考えられている)株価」に近づいていく(はずだ)。
自分が発見した割安な個別銘柄を買う「アクティブ運用者」に対し、市場全体を買う「パッシブ運用者」は、こうしたアクティブ運用者が膨大な手間ヒマ(すなわちコスト)をかけて適正化してくれた価格で構成された指数を買うので、ノーコストで適正価格の株を買えることになる。これがインデックス投資が有利な理由だ。
そしてそのインデックスも、日本株だけで構成される「日経平均」や、アメリカ株だけの「S&P500」では、それぞれの国の成長のみを反映するので、国家の栄枯盛衰の長期的な波の中では浮き沈みがある。株式投資の本質が「人類の進化を享受する」という原理原則に則れば、全人類の進化を反映するはずの「全世界の株式」を指数化したインデックスが最も理想ということだろう。なので、現在、つみたてNISAで「オルカン」の人気が最も高いのは、ある意味、合理的であり、当然の結果かもしれない。
「ドルコスト平均法」の最大の利点は、実は「売り」がないこと
そして次は、ドルコスト平均法の強みだ。
毎月一定額を買うような定期定額投資は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、「安い時にたくさん買って、高い時は少なく買う」という調整が自動的になされる、というのはよく知られている利点である。
さらにこれの最大の利点は「売り」がないということ。常に買い続け、自動ナンピン機能を途切れさせない。自分の相場観でやると、大きく値上がりして儲かってくると、どうしても少し売って利確(利益確定)したくなる。逆に下がると怖くなって買うのをやめてしまう。そういう人間の心理に左右されず、淡々と買い続けてくれる。そして、気がつけば、時価より低い簿価で多くの株数を保有していることになっている。
だから、この両者の組み合わせである「ドルコスト平均法でインデックスを積立投資で買う」という投資手法に勝つのは本当に難しい!
これが20年、相場に振り回され続けてきた私の結論。
次回の「MONEY」コーナーでは、これをさらに強化する投資手法「エンハンスト・ドルコスト・インデックス投資」をご紹介しよう。