子供の受験も最後は「親の腹のくくり方」次第? ~コレで息子を東大に!?シリーズ⑦【大学受験編】~

「コレで息子を東大に⁉️」シリーズ

「桃太郎の読み聞かせ」から始まった『これで息子を東大に!?』シリーズもついに第7回となり、今回は【予備校編】からの続きで、いよいよ【大学受験編】である。

高校3年生で人生初の塾へ ~コレで息子を東大に!?シリーズ⑥【予備校編】~
息子が子供のころ、「公文」ぐらいは行かせたが、いわゆる「塾」などには一切入れたことがない。高校までまともな受験勉強をすることもなく、結果的に受験戦争とは無縁の世界で育てた。 それが高3になって、「このままだと、どこの大学にも行けない!」と嫁...

高校3年生の年が明け、いよいよ「センター試験」(現在の「共通テスト」)の時期が来た。

結局、息子は「TSハイスクール」にはほとんど通わないまま、ほぼ独学で初の本格的受験を経験することになる。当初求めていた「受験テクニック」なるものを、TSの動画視聴だけでどこまで習得したのかは不明だが、とにもかくにも、初陣?のセンター試験に臨んだ。そしてその結果、自己採点で9割以上を確保したようだ。

準備期間が相対的に少ない現役生は、2次試験では浪人生にはかなわないので、1次のセンター試験でどれだけ稼いで逃げ切れるかが勝負!というのは今も昔も変わらないセオリーである。その1次試験で9割あれば、まずは及第点ということで、本人もひと安心したようだ。

センター試験の結果はマズマズ

ちなみに昨今の受験制度では、元々、国公立大学向けであるはずのセンター試験の結果を、私大の試験にも代替できるようだ。私の時代には、「共通一次試験」(後のセンター試験)の結果で有名私学が無試験で合格できる、などという制度は存在しなかったが、いい時代になったものだ。

今現在はどうか知らないが、十数年前の息子の受験時代には、天下のW大の政経学部が、センター試験で9割以上取れば無試験で入れた。さらに御茶ノ水のM大学など、4年間授業料がタダになる特待生になれた。

W大政経が無試験で!?

息子はどうしても浪人するのは嫌だったようで、こっそりW大やM大などにも願書を出していたらしく、センター試験の結果が出た時点で、とりあえず浪人せずにあとは無試験でどこかには行ける、と安心したようだ。当然、滑り止め用としてW大の入学金を払い込んで、行先を確保したうえで東大の2次試験に臨み、仮に落ちても浪人はしなくて済む、と踏んだ。

しかし、である。
「TSハイスクールに通うなら東大に行く」というのが私との約束である。何年浪人しようが、当初の約束を果たすのがスジである。浪人するのがイヤだから、無試験で有名私学に行くことは、明らかな約束違反である。たとえW大の政経であろうと。

だから私は息子に告げた。「手付の入学金など、絶対に払い込まない」「落ちたら浪人すればいいし、浪人したくなければ、一発で東大に合格すればよい」と。

この時初めて息子は、自分の父親はやはりマトモじゃない、ということを悟ったようだ。当初の約束通り東大に合格する以外、自分に残された選択肢は存在しない、ということを初めて正しく理解した。

そしてそこから東大の2次試験までの約1か月間、息子は泣きながら?初めて本気で受験勉強をした。彼が人生で本当の意味での「受験勉強」というものをしたのはこの1か月間だけであった、と私は思う。

それまで、他の子供たちが普通に経験するように、死に物狂いになって「受験」というものに向き合ったことがなかった。中学受験も何の準備もせず、ゲーム機を買ってもらえるというだけで合格した。高校は中高一貫校でそもそも受験はない。初めての大学受験も、ソコソコやってたら、センター試験でそれなりの点数を取れて、それで有名私大へ無試験で入学する。これでは人生をナメてしまう。

ニンテンドーのゲーム機2台で息子は東大に? ~これで息子を東大に⁉シリーズ④~
「ニンテンドースイッチ2」の人気がスゴイらしい。今のご時世、抽選で当たらなければ、ゲーム機を買うこともできないようだ。 そのニュースを見て思い出した。うちもニンテンドーのゲームには随分とお世話になり、息子はそのおかげで東大に行けたのかもしれ...

それがようやくトコトンまで追い込まれ、一発で東大に合格しなければならないという究極のところまで追いつめられた。人間とはそういう状況になって初めて本当の力を発揮するものなのだろう。

競馬でいうと、第4コーナーの直線に入ったところ(センター試験後)で初めてムチを入れたようなものだ。それまでムチで叩かれたことなどなく、のんびり走ってきた馬(息子)は、初めてのムチに驚いて夢中で走り出す。そしてゴール(2次試験)までの短い距離を全速力で一目散に駆け抜けた。

ムチを入れるのは第4コーナーからでいい

そして迎えた東大2次試験の朝、土地勘のない息子を駒場の試験会場まで送って行き、校門前で別れ際に私が掛けた言葉はこうだった。

「気楽にやってこい。どうせ周りはみんなIQ120程度の凡人ばかりだから」

「駿台予備校の入学金は、ちゃんと用意してあるから安心しろ」と。

駒場の校門前で・・・

そして、わずか1か月間の猛勉強で息子は奇跡的に合格した。中学受験に続き、再び神様のいたずらで?浪人することなく東大生となった。

この経験を通して、子供の受験においても、最後は親の腹のくくり方次第だ、と私は思う。親が易きに流れれば、子供もしかり。親がどこまで踏ん張れるか、が子供の人生の一大事において、とても大事なのではないか?

 

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